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タグ:実験に感動

理科のよくある勘違い

実験の操作を子ども達がスムーズにできて、計算(たとえばふりこの平均)が全員できた!
これでテストは万全だ!
これは私たち理科の教育でよくある思い込みです。


テストになると残念な結果に

実際は、テストになると「あれ?」
ってなることありませんか?
理科の研究仲間には言ってはいけない気になりますが、本音でいうと
「なんでだろう?」って思います。

理科的な表現が読み取れていない

言葉で実験事象を説明できない、実験事象の説明が読み取れていない。

小学校でも十分に理科の問題を解かせましょう。

国語・算数は毎日宿題があるのに、理科の宿題は極端に少ない。
国語・算数も授業だけ受けて問題がとけるようになりません。
でも、プリントをするのもしんどいし

パソコンの授業も兼ねて一人ずつ自分の進度で学べるインターネットサイトがあります。

私がすきなサイトでもあるはなまる理科学習サイト(こちら
解き進めの方法にはクセがあり好みが分かれるかもしれませんが、
Flashやカラー図版で子ども達の理解が進みやすい問題と正解がすぐにわかり、復習して100点が取れるまで繰り返される仕組みですから、おすすめです。
随分古くから運営されているサイトですが、私は未だにフル活用です。
ぜひお試しください。










 

授業の流れ

理科室実験です。
イスを中に入れて実験させます。
実験の確認です。

問題(仮説)
ふれはばによってふりこが1往復する時間がかわるのだろうか

変える条件   ふれはば(15度 30度)
同じにする条件 ふりこの長さ(50cm) おもりの重さ(10g)

ふれはばを変えるとと聞かれているので、変える条件はふれはばです。
他の条件は同じにします。

役割を挙手させて確認します。

・ストップウォッチ
・1往復の数え方
・おもりを離す人
・記録をする人
それぞれに手を挙げさせます。

実験は3回同じでさせます。
15度と30度で
おそらく10往復で14秒あたりになります。

机間指導のポイント

往復が3回とも違う場合や、値が1回だけ違う場合再実験をさせるのがよいでしょう。



おもりの重ね方。

ふりこの長さが変わるので、おもりは同じひもに横につけます。(縦につなぐとふりこの長さが長くなりデータが変わってしまう。)
問題(仮説)
おもりの重さによってふりこが1往復する時間がかわるのだろうか
「変える条件は何ですか?」
「同じにする条件は何ですか?」このぐらいは聞いておきましょう。

変える条件   おもりの重さ(10g 20g)
同じにする条件 ふりこの長さ(50cm) ふれはば(15度)

おもりの重さを変えるとと聞かれているので、変える条件はおもりの重さです。
他の条件は同じにします。
これも10往復で14秒前後になります。

3回同じことを聞くことになりますが、同じく聞きます。
ふりこの長さによってふりこが1往復する時間がかわるのだろうか
「変える条件は何ですか?」
「同じにする条件は何ですか?」このぐらいは聞いておきましょう。

変える条件   ふりこの長さ(50cm 100cm)
同じにする条件 おもりの重さ(10g) ふれはば(15度)

ふりこの長さを変えるとと聞かれているので、変える条件はふりこの長さです。
他の条件は同じにします。

 ふりこの長さは
50cmのときは10往復で14秒前後
100cmのときは10往復で20前後の値となります。

この順番で指導をすると、最後のふりこの長さを100cmと長い方に変えたときだけ、1往復する時間が異なることに気がつきやすいです。
最初のふれはばの実験は緊張でよくわからないまま実験をしています。
 次にくるおもりの重さの実験では、同じなんだと気がつきだします。
ところが最後の長さの実験で、違うことに気がつきます。何回も同じ実験をして飽きだしたころに「はっ!」となるところが、この実験の歓声のポイントです。

ここがうまくいくと楽しい実験になりますよ。

3時間目

平均を求めることと1往復する時間の計算を電卓や手計算で行います。
苦手な子どもには電卓で、そして四捨五入のミスがないかを机間指導で行い
班で値が揃うことを確認します。
その上で、まずは自分で結果からわかったこと(考察)を書かせます。
次に隣同士、次に班で話し合い
最後には、発表すると説明し合う活動が充実します。
技能の評価がしやすい単元ですが、発表や思考もよくみれる授業です。
落ち着いている学級なら理科室でこの時間は過ごして、再実験など試行をさせるのも面白いです。
活動があると騒がしくなる学級であれば、この時間は教室で行うといいですよ! 

授業の流れ

いよいよ実験です。
前回の準備をしておきます。
理科の力をつけること関係がない、子どもがひっかかるポイントはのぞいているので堂々と授業をしましょう。

まずはふりこについて説明をします。

具体的な実験装置を教室に持ち込んで、ここまでを支点・ふりこの長さ・ふれはば・1往復とはを説明します。
電子黒板やタブレットがあれば、NHKの動画を使いましょう。(こちら
ない場合は、言い回しがわからないときは、事前に見て同じ言い回しで説明しましょう。

同じにする条件・変える条件

植物の発芽と成長でつかった、同じにする条件と変える条件に分けて予想させます。

理科が苦手な人はこの言い回しで解決


4月に条件制御の説明ができていない場合は、子どもに最初は説明しましょう。
教え込みです。板書します。

問題(仮説)
ふれはばによってふりこが1往復する時間がかわるのだろうか

変える条件   ふれはば(15度 30度)
同じにする条件 ふりこの長さ(50cm) おもりの重さ(10g)

ふれはばを変えるとと聞かれているので、変える条件はふれはばです。
他の条件は同じにします。
と指導します。

次は、教え込みではなく考えさせます。
問題(仮説)
おもりの重さによってふりこが1往復する時間がかわるのだろうか
「変える条件は何ですか?」
「同じにする条件は何ですか?」このぐらいは聞いておきましょう。

変える条件   おもりの重さ(10g 20g)
同じにする条件 ふりこの長さ(50cm) ふれはば(15度)

おもりの重さを変えるとと聞かれているので、変える条件はおもりの重さです。
他の条件は同じにします。


3回同じことを聞くことになりますが、同じく聞きます。
ふりこの長さによってふりこが1往復する時間がかわるのだろうか
「変える条件は何ですか?」
「同じにする条件は何ですか?」このぐらいは聞いておきましょう。

変える条件   ふりこの長さ(50cm 100cm)
同じにする条件 おもりの重さ(10g) ふれはば(15度)

ふりこの長さを変えるとと聞かれているので、変える条件はふりこの長さです。
他の条件は同じにします。


これで、3回同じ考えを説明しますので、先生も子どもも条件制御はバッチリです。

簡単に実験の説明をしましょう。

事前練習

理科室で説明するのではなくて、落ち着いた教室で事前に練習を指導させます。
・ストップウォッチ
・1往復の数え方
・おもりを離す人
・記録をする人
に役割をわけます。

途中で役割はかえません。

いよいよ実験です。理科室に移動しましょう。
板書は電子黒板に表示するか、あらかじめ拡大用紙で実験手順の理科教科書を用意しておきましょう。
(なくてもかまいません。)



実験装置の準備
実験装置ははじめの実験は組み上げておく方がいいです。しかし、子どもに組み立てさせても構いません。今回は、組み立ての精度による誤差がはいらないほうがいい実験です。
むしろ
思考や結果の整理に時間をかけさせるほうがよい単元です。


準備するもの
・鉄製スタンド
・おもりの中心から支点までの長さが50cm、100cmにネームペンでしるしを入れたたこ糸
・ゼムクリップ
・分度器であらかじめ、ふれはばの15度と30度を紙に測り、実験装置にたこ糸をたらしたところが0度になるように、セロテープではっておきます。
・ストップウォッチ(動くかどうかは必ず確認します。)
・データを記録する紙(準備がたいへんであれば、教科書のデータが書き込めるページを印刷しておきます。)
・電卓(実験の事象に注目をさせるために、手計算はしないほうがよいでしょう。)

次は2・3時間目の流し方です。
理科室では2時間ほど確保しましょう。

ぴったり実験結果が同じとき子どもは感嘆の声をあげます。

「すごい。」「あっ、予想と違うけどこんなにぴったりになるなんて!」
そして、夢中で考察をかきます。
こんな指導をする前準備を教えます。

正確に実験をすると

ふりこの長さが50cmのときは1往復の時間が1.4秒
100cmのときは2秒になります。
重さ・ふれはばを変えても、ふりこの長さが50cmなら1往復の時間は1.4秒
この他の数字であれば、誤差が出ている可能性が大です。
誤差を考察させることも大切です。事前の準備で実験の技能を高める授業になるように指導することが大切です。

ふりこの長さは糸の長さ?

ふりこの長さは、糸からおもりの重心の真ん中までです。
糸の長さを測るときに、おもりの真ん中から支点ではさむ部分までをつかいましょう。

どんな糸をつかうの?

たこ糸がオススメです。刺繍糸だと細くてふりこがふれているときに絡まることもあります。
他は釣り糸です。

事前練習

理科室で説明するのではなくて、落ち着いた教室で事前に練習を指導させます。
・ストップウォッチ
・1往復の数え方
・おもりを離す人
・記録をする人
に役割をわけます。

途中で役割はかえません。
これは測定者が変わると、離すタイミングや止めるタイミングが変わり誤差につながりやすいからです。
外れ値(結果の数字が極端に違うもの)は、無視して3回測るのであれば、2回とみなし2で割るか測定をもう一度するかです。

そして、先生がふりこを手で動かしながら、ストップウォッチのスタート・止めるタイミング、1往復を全員で数えてみる。手を離す放し方(おもりから手を離す。)



実験装置の準備

実験装置は教員で1つの実験は組み上げておきましょう。思考や結果の整理に時間をかけさせるほうがよい単元です。
準備するもの
・鉄製スタンド
・おもりの中心から支点までの長さが50cm、100cmにネームペンでしるしを入れたたこ糸
・ゼムクリップ
・分度器であらかじめ、ふれはばの15度と30度を紙に測り、実験装置にたこ糸をたらしたところが0度になるように、セロテープではっておきます。
・ストップウォッチ(動くかどうかは必ず確認します。)
・データを記録する紙(準備がたいへんであれば、教科書のデータが書き込めるページを印刷しておきます。)
・電卓(実験の事象に注目をさせるために、手計算はしないほうがよいでしょう。)

これで実験の半分は成功したのと同じです。
準備は大変ですが、用意してみましょう。
理科って面白い。先生も子どもも思える授業になりますよ。



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