いじめかどうかが問題なのではない!ある子どもの本音

数年前、子どもといじめ問題に対して、話をしていたとき子どもからこんな本音がでました。
「いじめがどうこうというよりも、嫌な思いしながら学校に来るのが嫌なのです。」( 脚色あり。)
子どもにしてみれば、「いじめの定義」よりも「嫌だ」「辛い」と思って学校に来るのが嫌なのです。
いじめとは何?定義って何?の議論は大人の視点で、
子どもの視点では「嫌なこと」「辛いこと」
を取り除いて、自分の居場所が欲しい。これが大切なのだと思います。



私たちができること
こまめに子どもの変化に気づこう。
「嫌なことや気になることがあれば、先生に言いに来て欲しい。」
「先生でなくても、お家の人・学校の先生の誰に言ってもいいよ。」

これは常に伝えておきましょう。
子どもが四六時中、相談に来て嫌という教員がいます。
私は、相談に来て嫌なのではなく、最優先だと思います。
いいクラスにする最善の方法が、この相談をひとつひとつ親身に聞いてあげることだと思います。
「辛い・嫌」という気持ちになった状況を聞いて、
「先生なら、こう思う。」などと解決の糸口になる部分を教えてあげる絶好の機会です。
また、似たケースを持ち出して、あなたならどうしますか?
と話し合いをしていくことも、子どもが解決のレパートリーを増やす機会になります。


何よりも、「辛い・嫌だ」と思う子どもの気持ちに寄り添いましょう。
心の中で万一、「でも、あの子にも問題がある・・・。」なんて浮かんだときは
違う機会にその問題が生じたときに、指導をしてください。

「でも、あなたにも問題がある。」なんて言わないことです。
問題を切り分けて、ひとつずつ解決しましょう。
混在させると、辛い思いをしている子どもを余計傷つけます。

何よりも最優先したいこと
辛い気持ちでいるその子どもにとっての解決を急ぎ、
少しでも辛いと感じる気持ちを短くしてあげることだと思います。
 
おわりに
この考え方は、ひとつの考え方です。
いじめについて書いているのではなく、子どもの困りごと(辛いなど)の解決方法の1つです。
いじめの定義やレッテル貼りではなく、
子どもが楽しくすごすために先生が聞いてあげる観点の一例として書いています。