あっ、私元産業カウンセラーだった
若い頃とった資格に産業カウンセラーの資格がありました。20万円をこえる費用と土日がカウンセリングでうまる毎日でした。
傾聴トレーニングもだいぶ受けたなぁ。
民間企業の人事担当の人と交流が深まったのもこの時期です。
企業さんの常識があたりまでないことに気がついたのもその時期です。
よくいるでしょ?
民間企業出身は公務員より偉いみたいな感覚で伝える人。
違いますよ。
会社は千差万別です。
有名企業であっても、企業風土や雰囲気で素晴らしい会社もあればよくない会社もあります。
ブラック職場なんて山ほどありますよね。
会社によって社風が違うのに、公務員でひとくくりにして決めつけるのはよくない。
休憩時間はどうでしょうか?
これはルールとして法律で決まっていまる。
しかし、休憩時間って学校ほど守られていないところも少ないと思います。
休憩時間が取れないことは、作業ミスやトラブルの一因だと思います。
学校の労働時間について
労働時間につい逸脱してしまうのが学校現場ですね。
休憩時間がないということは、その時間ただ働きしていることになります。
ブラック部活問題がよく取り上げられますが、一方で休憩時間が粗雑に扱われています。
今回はなぜ休憩時間を粗雑にするのか?
私の教員経験からこのような職場雰囲気ができた遠因を書いてみました。
教員文化の中で麻痺していました。
産業カウンセリングを学ぶ前の私の感覚は完全に教員文化の中にいました。
給食指導中を休憩といわない。
若い頃、このように指摘されても正直、「給食時間などいらない。」と勘違いしていました。
そのあたりのまちがった考え方からまずスタートです。
新任からの数年間の勘違い
お昼ご飯
子どもたちとお昼ご飯を食べる楽しいひとときが指導中?そんな無粋なこといわなくても、大丈夫!
楽しく過ごせているのだから休憩なんていらないよ。
現在もその感覚は自分にはあります。
休み時間
子どもと一緒に、運動場で汗を流して、教室では心の汗を流す!みたいなノリでした。業間の休憩時間は子どもと遊ぶ。
教材研究を休み時間にやるなんて、嫌われるもとでした。
始発にのって出勤すれば、授業の準備を休み時間にしなくていいですし、午後9時まで残業すればだいたいの仕事は終わります。
そんな感覚でした。これもまだ引きずっています。
放課後
会議が多く、ダラダラ校務分掌部会が開かれる。先生が遅れてくる、集まっても会議のための会議になっている。
管理職や教務主任が入ればまだマシですが、若手で決められてくる案はザルすぎて結局職員会議でもめて時間がかかる。
などなど。
そのようなとき午後5時をまわります。
管理職が「用事のかたは、帰っても結構です。」
この言葉で帰れる先生は少ない。
・・・形式だけの言葉がけ。
ひょっとすると残業を強制していない証拠のための言葉
休憩時間も適時とってください。
(会議中が休憩時間になっていても変更はしない。休憩時間がグレーになる。でも、適時とった休憩時間に地域からの苦情などの問題が起きれば責任は取らされる。)
つまり、休憩時間はない。
でも、管理職の先生も責任ばかり取らされる立場で辛いところです。
私のその当時の感覚は
「会議が長引いても、子どものためだから仕方がない。」
この思いが強い。
休憩時間については、寛容な気持ちでいました。
例えば
休み時間に職員室でお茶飲みながら打ち合わせしたから、じゅうぶん休憩だね。
20年ほど前はこんな感覚でした。
もうこんな時代はもどってこない
教員個人が責任を負わされることも増えました。管理職の言うとおりにして、倒れそうな気持ちになりながら過ごす。
休憩もできない状態でもうろうとした意識であることにも気がつかない。
もうろうとして判断がゆるんだときに、ついうっかり発した言葉が問題になり悪循環。
そんなことにならない予防措置(プロアクティブ)が必要ですね。
管理職の業務指示が法律の下・条例の下であるということ
管理職の方も辛い面を抱えておられること
そこは、気持ちをすくっておけるといいですね。
学校の先生は、そのあたりの感覚がわからないのだなと思います。
産業カウンセリングを学ぶとやっとわかる。
休憩時間はとらないといけない。
でも、一から産業カウンセリングの専門を学ぶには時間がかかります。
ですから、法律に基づいた自衛が最も取り組みやすいのだと思います。
元産業カウンセラーが思う改善点
まずは、労働安全衛生委員会が機能すること職員が問題提起して取り組むほうがいいでしょう。
そして、休み時間や給食が指導時間であること
そこには、どんな危険があるかは把握しておく必要があると思います。
お昼ご飯
子どもたちとお昼ご飯を食べる楽しいひとときが指導中?そう、指導中なのです。
保護者や地域から教師の休憩時間のように見られているこの給食の時間
給食は命に関わる危険な時間です。
死亡事例が後を絶ちません。
・のどをつまらせる。(死亡事例あり)
・小骨がひとつひっかかる。(病院で措置です。水で流すなどは絶対ダメ。)
・一気のみなどはもってのほか(死亡事例あり)
・パンは一切れずつ切って食べる(飲み込みで死亡事例あり。)
・給食の異物混入(調理中と子どものいたずら)
・苦手な食べ物の強要がないか(好き嫌いなくという言葉は持ち出す時代ではなくなりました。)
・食べ物の交換がないか(アレルギーなどで病院にということも)
・アレルギーのある子どもの給食の確認(子どもの命に関わります。)
・衛生面の配慮
・苦手な食べ物をどう指導するか保護者と確認してそれに基づき指導する。(苦手なものをがんばって食べましょうは、フードハラスメントなんでしょうね)
これだけ気をつける場面があって、私たちの休憩時間とはいえませんよね。
昔なら、「気をつけなさいよ。」のひとことで終わりです。
休み時間
子どもと一緒に運動場で汗を流して、教室では心の汗を流す!みたいなノリでした。「えっ?指導してくれてるんですか?」と思われがちです。
昔なら
「子どもも先生が一緒に遊んでくれるので楽しいといっています。」
「先生が遊んでくれるから私の家の子どもも他の友達と遊ぶようになりました。」
こんな感謝の言葉が並びました。
今は、「その時間って楽でいいね。」と嫌味をくらいます。
もし外に遊びにいって教室内でトラブルがあれば、そのときに「先生はどこにいたのですか?」と問われてしまいます。
これは、休憩時間でしょうか?
違います。
この遊びの時間を教師が生み出すためには、相当の準備が必要になります。
始発にのって出勤すれば、授業の準備を休み時間にしなくていい。
午後9時まで残業すれば、だいたいの仕事は終わる。
そこまでして休み時間に子どもと過ごして、責任は取らされる。
違う問題と切り分けて捉えられます。
熱心であることとは問題が違う。
時代が変わるとこうなるのですよね。
勤務前・放課後
登校班なども指導の手間はかかりますよね。
登校時間の問題は、勤務時間より前に責任が発生しています。
登校時間帯に何かあれば、責任をもたされます。
勤務時間は8時30分からですとは絶対いえない雰囲気です。
責任については公務員だからという面も否定はしませんが、人間の持てる責任を超えています。
自覚できない人は違和感すら感じません。(私もそうでした。)
放課後に休憩時間が設定されているところも多いです。
昔から、どうしても子どもと連絡がつかない場合、子どもが帰らない場合は教員総出で探すことがありました。
休憩であるはずの時間に緊急対応が増えると、管理職も教員も確実につかれます。
子どものためです。問題が休憩時間に発生しても当然動きます。
でも、代わりの休憩時間なんてないです。
気持ちだけが疲れていく原因になります。
せめて周りがフォローの一言をかけてあげるとかわりますよ!
管理職の言葉がけは変わらず
午後5時をまわっても、管理職が「用事のかたは、帰っても結構です。」このセリフだけは変わりません。
不明確だった指導責任が明確に負わされる時代になっても、休憩の時間はとらせない。
休憩時間がないと気持ちを落ち着ける時間がとれない。
そんな中で次々と課題を負えばミスもおきてしまいます。
休憩時間がないと起こる問題
能率の低下
休憩時間をはさんだ作業のほうが、作業効率が高くなることは有名です。科学的根拠のある話も、
管理職のひとこと
休んではいけないという同調圧で休めないですよね。
何よりも教師の謎の感覚(プライド?勢い?言い負かされた気持ちを隠すため?)が科学的根拠や法律を上回ります。
モラールの低下
労働意欲の低下は確実に起きます。休憩時間の感覚のない教員は、頭をリセットする時間が取れないと引きずります。
休憩時間をとらないことは、確実にミスを誘発してしまいます。
誤った感覚
休み時間に職員室でお茶飲みながら打ち合わせしたから、じゅうぶん休憩。違いますよ。
打ち合わせの時間は仕事です。
子どもについて話をしている時間は情報の交換中です。
民間でも会議のときにお茶ぐらいは飲みます。
じゃあ本当の休憩時間って?
責任が一切のない時間です。外であればタバコを吸いに行ってもコンビニに行ってもいい時間です。
寝てもいいです。
その時間に子どもにトラブルがあったとしても、その時間の担当責任者が解決する責任を問われない時間帯です。
現実的に無理!
意識して休憩時間をとっていく気持ちをつくりましょう。
意識して休憩時間を取りましょう
休憩時間とされる時間はボーッとすごしましょう。最初は、後ろめたい気分ですがその後の作業能率が変わります。
会議中の場合は、トイレに行くなど場所を変えて少し休みましょう。
しないほうがよい行動
管理職を非難する。管理職は、解決できることとできないことがあります。
教育委員会の指導を受けるわけですから、一存ではどうにもできない場合が多いです。
そこを責めては、管理職は挟まれていい気分にはならないでしょう。
自分の権利を伝える前に、伝える相手も人間です。
管理職のどうにもできない背景は掴んでおくことは大切です。
した方がいい行動
・同調圧にまけず休むこと。休んではいけない雰囲気が職場には充満していますが、休んでください。
休憩時間は職場の同僚や管理職が口をはさんではいけないことなのです。
・休憩の時に脳を休めましょう。
教師の睡眠負債の問題は深刻です。
睡眠不足は脳に大きなダメージを受けます。
20分ほどでいいので寝ましょう。
・労働安全衛生委員会で休んだ方がいいという同調圧を作りましょう。
休んではいけない同調圧を休んだ方がいい同調圧に変えます。
管理職に優しくお願いをして
労働安全衛生委員で、休んでいる感覚アンケートをとってみるのもいいでしょう。
ねらいは、みんなで休む時間やゆっくりコミュニケーションが取れる機会を作りたいと伝えるのがいいでしょう。
難しい場合は、無理に取り組まなくてもいいと思います。
でも、空気は変わります。
・休み時間がとれていない事実については記録しましょう。
誰かを責めるためではありません。
自分が病気などにつながったときには残業とともに休み時間が取れていないことは日記などで書いておくと、後で役に立ちます。
そうならないように、しっかり休みましょう。
休憩時間の取りにくい学校はブラック職場?
ブラック職場かといわれると、私はグレー職場だと思います。以下のサイトに診断もありますので、ご参考に
ブラック企業診断
ちなみに、私は休憩時間はとれないことが多いです
楽しい授業や企画を考えていると毎日が過ぎて行くそんな楽しい日々です。